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公認会計士の難易度・偏差値!合格者データ6項目から検証

公認会計士と言えば会計資格最難関と言われていますが、

 

実際のところどのくらい難しいの?合格するためにどのくらい勉強が必要なの?など明確に分かっていない方も多いと思います。

 

今回は合格率、科目別の勉強時間、合格者の属性データ、出身大学ランキング、税理士・日商簿記1級との比較など根拠のある分析をしてみました。公認会計士の難易度・偏差値の全てがこのページで分かると思いますので、最後まで閲覧して頂ければと思います。

 

 

受験者数・合格者数・合格率推移

 

短答式合格率

 

年度 短答受験者 短答合格者 短答合格率
2018年 10,153人 2,065人 20.3%
2017年 9,416人 1,669人 17.7%

 

短答式試験は概ね20%程度の合格率になります。5人に1人程度が合格することができる試験です。

 

まず一番最初に乗り越えなければいけない壁ではありますが、努力をすれば会計知識初心者の方でも1年~2年くらいで突破することも可能です。

 

論文式合格率

 

年度 論文受験者 論文合格者 論文合格率
2018年 3,678人 1,305人 35.5%
2017年 3,306人 1,231人 37.2%

 

合格率35%程度ですので、受験者の3人に1人以上は合格することができます。それを考えると思っていた以上に簡単な気がしますね。

 

確かに物凄い狭き試験かと言えばそうではありません。しかし、論文式試験の受験者は短答式試験を突破した猛者たちです。

 

ハイレベルの戦いの中で3人に1人程度しか合格することができないことを考えると決して油断することはできません。

 

最終合格率推移

 

年度 願書提出者 最終合格者 最終合格率
2018年 11,742人 1,305人 11.1%
2017年 11,032人 1,231人 11.2%
2016年 10,256人 1,108人 10.8%
2015年 10,180人 1,051人 10.3%
2014年 10,870人 1,102人 10.1%
2013年 13,324人 1,178人 8.9%
2012年 17,894人 1,345人 7,5%
2011年 23,151人 1,511人 6,5%
2010年 25,648人 2,041人 8,0%

 

合格率は10%前後で推移しています。確かに合格率に関して言えば低いのですが、予備試験3%台、司法書士4%台、不動産鑑定士6%台、弁理士7%台など他の同等レベルの難関資格と比べると高い部類に入ります。

 

合格率を見て腰を抜かして諦める必要はないでしょう。

 

年齢別の合格率・合格者構成比

 

※平成30年公認会計士試験合格者調査

 

年齢層 願書提出者 最終合格者 最終合格率 構成比
20歳未満 209人 21人 10.0% 1.6%
20歳~25歳未満 4,563人 782人 17.1% 59.9%
25歳~30歳未満 2,416人 295人 12.2% 22.6%
30歳~35歳未満 1,820人 123人 6.8% 9.4%
35歳~40歳未満 1,155人 51人 4.4% 3.9%
40歳~45歳未満 630人 19人 3.0% 1.5%
45歳~50歳未満 379人 6人 1,6% 0,5%
50歳~55歳未満 253人 6人 2,4% 0,5%
55歳~60歳未満 145人 2人 1,4% 0,2%
60歳~65歳未満 87人 0人 0,0% 0,0%
65歳以上 85人 0人 0,0% 0,0%

 

20歳未満の構成比は1.6%と高い比率ではないのですが、他の難関資格に比べると10代の合格者数が多いのが特徴的になります。

 

受験資格・年齢制限が無いので現役高校生、現役専門学生、現役大学生での合格も十分に可能です。

 

一番合格率・構成比共に高いのは断トツで20歳~25歳未満です。大学2年生~大学院生の年齢層ですね。勉強におけるキャリアハイと言える世代ですので、群を抜いた結果を出しています。勿論、記憶力・理解力で有利なのは間違えないのですが、学生という勉強に専念することができる環境が大きな要素と言えます。

 

25歳~30歳未満の年齢層も平均を上回る合格率を維持していますが、30歳以降は年齢が上がるにつれて合格率は下がっています。

 

40代~50代になると合格率は1%~3%程度と中高年にとっては厳しい状況になっています。

 

公認会計士の資格を取るのであれば25歳までに取るのがおすすめです。遅くても30歳までには勉強をスタートさせたいところです。

 

最終学歴別の合格者数・合格率

 

※平成30年公認会計士試験合格者調査

 

学歴 願書提出者 最終合格者 最終合格率 構成比
大学院修了 755人 32人 4.2% 2.5%

会計専門職
大学院修了

707人 54人 7.6% 4.1%
大学院在学 92人 18人 19.6% 1.4%

会計専門職
大学院在学

149人 20人 13.4% 1.5%

大学卒業
(短大含む)

5,243人 498人 9.5% 38.2%

大学在学
(短大含む)

3,391人 562人 16.6% 43.1%
高校卒業 1,057人 81人 7,7% 6,2%
その他 343人 40人 11,7% 3,1%

 

公認会計士の特長は中卒、高卒、専門卒、短大卒の比率が他の難関資格に比べると高いのが特徴的になります。

 

例えば予備試験の場合ですと高卒の合格者は1年に1人くらいなのですが、公認会計士は1年で80人~100人もいます。

 

学歴問わずにチャンスがある資格です。公認会計士の平均年収は800万円~1,000万円程度と言われていますので、

 

高卒の場合、会社で地道に出世を目指すよりも資格を取った方が高収入になれる確率は高いでしょう。

 

職業別の合格者数・合格率

 

※平成30年公認会計士試験合格者調査

 

職種 願書提出者 最終合格者 最終合格率 構成比
会計士補 73人 12人 16.4% 0.9%
会計事務所 580人 66人 11.4% 5.1%
税理士 63人 2人 3.2% 0.2%
会社員 2,254人 86人 3.8% 6.6%
公務員 360人 8人 2.2% 0.6%
教員 34人 3人 8.8% 0.2%
教育・学習支援者 55人 2人 3,6% 0,2%
学生 4,552人 735人 16,1% 56,3%

専修学校
各種学校受講生

1,426人 205人 14,4% 15,7%
無職 1,755人 170人 9,7% 13,0%
その他 590人 16人 2,7% 1,2%

 

現役学生が全体の70%を占めています。合格率についても現役学生は高い傾向があります。

 

会社員・公務員の受験者も結構多いのですが、合格率は2%~3%程度と低い水準になっています。公認会計士試験に働きながら合格するのがいかに難しいかが分かりますね。

 

働きながらでも高い合格率水準なのが会計士補、会計事務所勤務の方です。仕事内容と試験内容に関連性があることが有利に働いているのかもしれません。意外なことに税理士資格保有者の合格率が3.2%と低い水準になっています。同じジャンルの資格ではありますが、試験の出題内容は全然違うので簡単には合格できないことをデータが証明しています。

 

試験地別(財務局)の合格者数・合格率

 

※平成30年公認会計士試験合格者調査

 

エリア 願書提出者 最終合格者 最終合格率 構成比
北海道 230人 21人 9.1% 1.6%
東北 329人 18人 5.5% 1.4%
関東 7,179人 806人 11.2% 61.8%
北陸 136人 11人 8.1% 0.8%
東海 680人 94人 13.8% 7.2%
近畿 2,181人 288人 13.2% 22.1%
中国 190人 14人 7,4% 1,1%
四国 138人 7人 5,1% 0,5%
九州 106人 5人 4,7% 0,4%
福岡 521人 39人 7,5% 3,0%
沖縄 52人 2人 3,8% 0,2%

 

関東、東海、近畿エリアの合格率が高く、東北・四国・九州・沖縄の合格率が低い傾向があります。

 

偏差値の高い大学が都市部に集まっている点、予備校・専門学校など学習環境が充実している点など関係していると推測することができます。

 

大学別合格者数ランキング10

 

2018年度ランキング

 

順位 大学名 最終合格者数
1位 慶應義塾大学 144人
2位 早稲田大学 115人
3位 明治大学 77人
3位 中央大学 77人
5位 東京大学 43人
6位 京都大学 39人
6位 立命館大学 39人
8位 一橋大学 37人
9位 関西学院大学 34人
10位 立教大学 32人

 

2017年度ランキング

 

順位 大学名 最終合格者数
1位 慶應義塾大学 157人
2位 早稲田大学 111人
3位 明治大学 84人
4位 中央大学 77人
5位 東京大学 50人
6位 京都大学 48人
7位 一橋大学 36人
8位 立命館大学 31人
9位 神戸大学 29人
9位 専修大学 29人

 

2016年度ランキング

 

順位 大学名 最終合格者数
1位 慶應義塾大学 139人
2位 早稲田大学 96人
2位 中央大学 96人
4位 明治大学 72人
5位 東京大学 36人
6位 同志社大学 33人
7位 立命館大学 29人
8位 関西学院大学 27人
8位 法政大学 27人
10位 神戸大学 26人

 

2015年度ランキング

 

順位 大学名 最終合格者数
1位 慶應義塾大学 123人
2位 早稲田大学 91人
3位 中央大学 64人
4位 明治大学 56人
5位 同志社大学 33人
6位 関西大学 29人
7位 関西学院大学 28人
8位 神戸大学 28人
9位 東京大学 23人
10位 専修大学 22人

 

2014年度ランキング

 

順位 大学名 最終合格者数
1位 慶應義塾大学 120人
2位 早稲田大学 94人
3位 中央大学 87人
4位 明治大学 69人
5位 同志社大学 43人
6位 立命館大学 29人
6位 関西大学 29人
8位 関西学院大学 28人
9位 法政大学 27人
9位 同志社大学 27人

 

科目別の難易度&勉強時間ランキング

 

必須科目の難易度ランキング

 

順位 科目 試験形式 勉強時間 難易度
1位 財務会計論(計算) 必須科目 1,200時間 S
2位 財務会計論(理論) 必須科目 1,200時間 S
3位 租税法 必須科目 800時間 A
4位 企業法 必須科目 800時間 A
5位 監査論 必須科目 800時間 A
6位 管理会計論 必須科目 600時間 B

 

全体の4割程度は財務会計論に注力する必要があります。合格できるか?のキーパーソンになります。

 

租税法、企業法、監査論についても難易度はAと高いです。但し、問題1つ一つが難しいというよりは範囲が広く、勉強に時間が掛かるという意味での難しさです。

 

選択科目の難易度ランキング

 

順位 科目 試験形式 勉強時間 難易度
1位 民法 選択科目 1000時間 A
2位 経済学 選択科目 600時間 B
3位 統計学 選択科目 600時間 B
4位 経営学 選択科目 250時間 C

 

資格のTACの合格者データによると合格者の9割以上は選択科目で「経営学」を選択しています。

 

経営学は学習範囲が狭いので、少ない勉強時間で合格レベルに達することが可能です。

 

但し、他の科目で得意分野があればそちらを選択するのもアリです。王道は「経営学」という点は覚えておいてください。

 

合格者の平均勉強時間/期間目安

 

予備校利用のケース、独学のケースで必要な勉強時間の目安は異なります。

 

更に言えば既に日商簿記1級を取得している方、会計学の知識が豊富な方はそのレベルに応じて合格までの勉強時間が減っていきます。

 

下記に掲載しているのは会計知識初心者から合格するまでの時間・期間です。

 

予備校の場合

 

4,000時間/3年

 

独学の場合

 

6,000時間/4年~5年

 

公認会計士VS他資格~難易度比較

 

78 司法試験
77 予備試験
70 公認会計士
69 不動産鑑定士
68 弁理士
67 司法書士
66 税理士
60 土地家屋調査士/一級建築士
59 中小企業診断士
57 社会保険労務士/測量士
56 行政書士/二級建築士/測量士補/日商簿記1級
55 マンション管理士
54 宅建士
52 日商簿記2級

 

司法試験、予備試験に比べると難易度は2段階くらい下がります。

 

不動産鑑定士、弁理士、司法書士などと比べると難易度は高いのですが、1段階くらい上のレベルです。

 

それでも数ある難関資格の中でもトップクラスの位置であることは間違えないでしょう。

 

VS大学受験~東京大学・京都大学入試の方が難しい?

 

公認会計士試験と大学受験の難易度を比較される方は結構多いと思います。

 

日本のツートップと言えば東京大学と京都大学ですね。公認会計士と比べて難しいのか?簡単なのか?検証してみました。

 

比較項目 公認会計士 東京大学 京都大学
合格率 約10% 約35% 約35%
勉強時間 4,000時間 4,500時間 4,500時間
受験生の偏差値 SS SSS SS
受験生の学習環境 専業受験率70% 専業受験率99% 専業受験率99%
順位 3位 1位 2位

 

公認会計士試験の合格率は10%程度ですので、一見すると東京大学や京都大学に入学するより難しいように思えます。

 

東大、京大入試の方が難しいという根拠については「受験生の偏差値」、「受験生の学習環境」になります。

 

公認会計士試験の合格者上位は慶應義塾大学、早稲田大学などの名門私立です。しかし、高卒・専門卒・短大卒の合格者割合も結構多いのが特徴的になります。

 

また、出身大学合格者ランキングの上位には明治大学、立命館大学、専修大学、立教大学、関西学院大学など東大・京大には到底入れないレベルの大学出身者も多いのが特徴的になります。

 

それに対して東大・京大の受験者で偏差値の低い高校出身者は少なく、トップクラスの偏差値の高校でその中でも上位クラスが受験しています。受験生1人一人のレベルを感じると大きな差があることは間違えないでしょう。

 

さらに大学受験生で働きながら勉強している割合は非常に少ないのに対して、公認会計士試験では仕事と両立して勉強されている人が3割くらいいます。受験環境という意味でも劣っていることは間違えないでしょう。

 

但し、1位の東大と3位の公認会計士の間に歴然とした差があるかと言えばそうではありません。京都大学入試に関してはほぼ同等程度の難易度です。

 

異なる視点から分析すると公認会計士試験の方が難しいと判断される方もいるでしょう。

 

VS税理士!難易度を徹底比較

 

※2018年度試験のベースに掲載しています。

 

比較項目 公認会計士 税理士
受験資格 なし あり
合格率 11.1% 15.3%
出題科目

必須科目・・・財務会計論、租税法、企業法、監査論、管理会計論
選択科目・・・民法、経済学、統計学、経営学

必須科目・・・簿記論、財務諸表論
選択必修科目・・・所得税法、法人税法
選択科目・・・相続税法、消費税法、事業税、国税徴収法、酒税法、住民法、固定資産税

受験生の偏差値 SS B
受験生の学習環境 専業受験が中心 兼業受験が中心
勉強時間(予備校) 4,000時間 4,000時間
勉強時間(独学) 6,000時間 6,000時間
総合判定 偏差値70(S評価) 偏差値66(A評価)

 

 

公認会計士試験は受験資格が無いので10代~20代前半の高校生、専門学生、短大生、大学生の現役合格者もいます。

 

それに対して税理士試験は「大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、法律学又は経済学に属する科目を1科目以上履修した者」、「大学3年次以上の学生で法律学又は経済学に属する科目を含め62単位以上を取得した者」、「日本商工会議所主催簿記検定試験1級合格者」などのいずれかの条件を満たすことで受験資格を得ることができます。その点については税理士の方がハードルは高いと言えます。

 

公認会計士と税理士の合格までの勉強時間はほぼ一緒くらいです。どちらも数年間の長期的な努力が必要になる試験になります。

 

難易度に差が生まれるのは「受験生の偏差値レベル」と「学習環境」です。

 

公認会計士の合格者の中心は現役大学生・院生、大学・院卒です。出身大学においても慶應義塾大学、早稲田大学などの名門私立が多いのが特徴的になります。

 

それに対して税理士は中卒、高卒、専門卒、短大卒で4割以上を占めます。例えるなら公認会計士は元々秀才の人が努力して合格する試験。それに対して税理士は勉強は得意ではないけど、物凄い努力をして合格できる試験というイメージですね。

 

学習環境においても税理士は社会人で働きながらの受験が中心、公認会計士は受験に専念している現役学生が中心になります。

 

トータル的に考えて公認会計士の方が1~2段階くらい難易度が高いと言えます。

 

VS日商簿記1級!難易度を徹底比較

 

※2018年度試験のベースに掲載しています。

 

比較項目 公認会計士 日商簿記1級
合格率 11.1% 9.0%
出題科目

必須科目・・・財務会計論、租税法、企業法、監査論、管理会計論
選択科目・・・民法、経済学、統計学、経営学

商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算
受験生の偏差値 SS B
受験生の学習環境 専業受験が中心 兼業受験が中心
勉強時間(予備校) 4,000時間 400時間
勉強時間(独学) 6,000時間 600時間
総合判定 偏差値70(S評価) 偏差値56(B評価)

 

上記の表の通り、難易度に関しては公認会計士の圧勝です。

 

公認会計士試験には簿記の知識が必要になり、日商簿記1級は会計士登竜門資格の位置づけになります。

 

日商簿記1級試験の科目である商業簿記・会計学、工業簿記・原価計算の知識は公認会計士試験に役立ちますので、まずは簿記の勉強してからチャレンジすると理解しやすいと思います。

 

1級まで取得する必要はないと思いますが、2級レベルの知識を身に着けておきたいところです。

 

公認会計士の難易度を総合判定!

 

項目 難易度判定
合格率 A評価
受験生の偏差値 SS評価
受験生の学習環境 S評価
平均勉強時間 A評価
受験者の口コミ S評価
管理人分析 SS評価
総合判定 偏差値70(S評価)

 

会計資格の中では文句なしのNO.1難易度です!受験生の偏差値、学習環境が高評価の理由になっています。

 

トータル的に考えて偏差値70(Sランク)資格と判定させて頂きました。

 

 

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