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司法書士試験の難易度・偏差値まとめ!合格率など根拠のあるデータで判定

日本の数ある国家資格の中でもトップクラスの「低い合格率」と言われているのが司法書士試験です。

 

今回は「合格率」、「受験者の学歴及び偏差値」、「受験者の学習環境」、「平均勉強時間」、「受験者の口コミ」、「他資格と比較」、「管理人分析」など様々な根拠のある項目から司法書士の難易度・偏差値を総合判定していきたいと思います。

 

これから司法書士資格に挑戦する方にとって試験のレベルがある程度把握することができると思いますので、どうぞ最後まで読んでください。

 

 

受験者数・合格者数・合格率推移

 

年度

受験者数

合格者数

合格率

2018年

14,387名

621名

4.3%

2017年

15,440名

629名

4.1%

2016年

16,725名

660名

3.9%

2015年

17,920名

707名

3.8%

2014年

20,130名

759名

3.5%

2013年

22,494名

796名

3.5%

2012年

24,048名

838名

3.4%

2011年

25,695名

879名

3.5%

2010年

26,958名

947名

3.4%

 

過去の合格率推移を見ると非常に安定感のある数字になります。例年合格率のバラつきは少ないのですが、近年は受験者数の減少から合格率は若干上昇傾向にあります。以前は3%台だったのですが、今後は4%~5%程度で推移することが見込まれます。

 

他の難関資格と比べても司法書士試験の合格率の低さはハッキリ言って異常なレベルです。

 

例えば司法試験は25%程度、公認会計士は10%程度、弁理士は7%程度、不動産鑑定士は6%程度になりますので、合格率だけを考えると司法書士試験合格の難しさが分かると思います。

 

司法書士試験に匹敵する合格率の低さと言われているのは予備試験(4%程度)くらいですね。他には例の無いくらい狭き門であることは認識しておくべきでしょう。

 

科目別の勉強時間&難易度ランキング

 

※難易度ランクはS~Dに分類にしています。
※S=凄く難しい、A=難しい、B=普通、C=易しい、D=凄く易しい

 

順位 科目 配点/問題数 勉強時間 難易度
1位 不動産登記法 83点/17問 1,000時間 S
2位 商業登記法 59点/9問 800時間 A
3位 民法 60点/20問 600時間 A
4位 商法(会社法) 27点/9問 400時間 B
5位 刑法 9点/3問 300時間 B
6位 民事訴訟法・民事執行法・民事保全法 21点/7問 300時間 B
7位 憲法 9点/3問 200時間 B
8位 供託法 9点/3問 150時間 C
9位 司法書士法 3点/1問 50時間 D

 

不動産登記法・商業登記法は択一式と記述式があり、出題範囲も膨大です。司法書士試験の約半分程度の勉強時間は2科目で占めることになるでしょう。続いて民法、商法もたくさんの勉強時間が必要になります。

 

勉強が苦手な方であれば1,000時間以上勉強しても攻略できないケースもあるでしょう。刑法はそれなりに理解するのは難しいので、個人差が出る科目です。民事訴訟法・民事執行法・民事保全法は生活に馴染みが無いので最初は戸惑うと思います。

 

憲法、供託法、司法書士法については問題自体もそれほど難しくないので、得点しやすい科目になります。

 

司法書士試験の攻略で欠かせないのは不動産登記法です。難易度はSランクに判定させてもらいました。この科目は独学では難しいので、よほど勉強に自信がある方以外は予備校を利用するのが合格の近道になります。

 

独学で勉強されている方で理解が難しいと感じたらすぐに予備校の切り替えことをおすすめします。

 

合格者の平均勉強時間/期間

 

予備校(通学/通信)パターン

 

3,800時間/2~3年

 

予備校を利用しても一発で合格した事例は非常に少ないです。合格者の大多数は1回以上は不合格を経験されています。

 

概ね2~3年勉強して合格できる試験ですので、それなりの覚悟と忍耐を持って学習に取り組むことをおすすめします。

 

司法書士試験の難易度を考えると法学部出身者でも最初から予備校を活用するのがベストです。資金が無い人の場合はオンライン系の通信講座がおすすめです。最近では10万円~20万円程度で受講可能なスクールも増えてきています。

 

独学パターン

 

7,000時間/5~7年

 

実は司法書士試験の合格者の半数以上は5回以上受験して合格されています。

 

様々なメディアで2~3年程度が学習期間の目安とされていますが、それはあくまで予備校を利用した場合です。

 

独学になると5年~10年掛かることは普通です。勉強に専念できる環境であれば2年くらいで合格できるケースもありますが、働きながらの場合はそれなりの年数は覚悟するべきです。

 

合格者の属性データ

 

※2018年度試験の合格者データ。法務省「平成30年度司法書士試験の最終結果について(資料)」、LEC東京リーガルマインド公式サイト、Wセミナー等を参照。

 

合格者の出身大学別ランキング

 

順位 大学名 合格者数
1位 早稲田大学 36名
2位 明治大学 30名
3位 同志社大学 28名
4位 中央大学 24名
5位 慶應義塾大学 16名
6位 日本大学 13名
7位 立教大学、関西学院大学 12名
9位 立命館大学 11名
10位 京都大学、関西大学 8名
12位 東京大学、法政大学 7名
14位 大阪大学、北海道大学、青山学院大学、学習院大学、龍谷大学 6名
19位 上智大学、明治学院大学、南山大学、甲南大学、獨協大学、京都産業大学 5名
25位 一橋大学、九州大学、金沢大学、駒沢大学、名城大学、西南学院大学、千葉大学 4名

※平成15年度Wセミナー有料講座受講の合格者出身大学

 

司法書士試験は早慶・MARCH(マーチ)の学生に人気のある資格です。東京大学、京都大学など名門国立大学出身者も上位ではありますが、司法試験/予備試験に流れている傾向があります。

 

大学別ランキングの上位には偏差値の高い大学が並んではいますが、地頭の良い学生だけではなく、幅広い偏差値の大学で合格者が出ているのが特徴的になります。

 

合格者の学部

 

出身学部 合格者の割合
法学部 51%
その他 49%

※LEC東京リーガルマインド「2017年口述模擬試験アンケート」より

 

民法、憲法、刑法、商業登記法、不動産登記法など法律科目が中心になりますので、「法学部じゃないと合格できない!」と思われている方も多いと思いますが、実は法学部以外で合格されている方が半分くらいいます。

 

司法書士試験は学部問わずに合格できるチャンスがある試験と言えます。また、文系が9割以上を占めると思いますが、理系で合格されている方もいます。

 

大学が法学部の方が試験勉強をスタートする時は馴染みがあるので有利ではありますが、それ以外の学部の方でも諦める必要はありません。

 

合格者の学歴

 

最終学歴 合格者の割合
院卒・大卒(中退含む) 95%
高卒 4%
その他(中卒、専門卒、短大卒) 1%

※予備校の合格者データを基に独自の予想した数値です。

 

上記を見ると大学に行っていない人は合格するのが難しいと印象を持つかもしれないのですが、現在において最終学歴が大卒以上であるのは当たり前です。大学に行っていない人の方が少ないのです。それを考えると大卒は有利、高卒は不利ということではありませんので、学歴コンプレックスで諦める必要は一切ないでしょう。

 

実際に高卒・中卒の方でも努力をして合格されている事例はあります。学歴は関係なく平等な試験です。

 

合格者の年齢割合

 

年代 合格者の割合
24歳以下 4%
25歳~29歳 12%
30代 39%
40代 34%
50代 8%
60代以上 3%

※法務省「平成30年度司法書士試験の最終結果について(資料)」

 

合格者の7割以上が30代、40代になります。若くなくてもチャンスがある資格と考えられます。

 

10代・20代の合格者は全体16%程度になりますので、学生時代に目指す人は少なく、社会人になってから資格取得を検討されている方が多いと推測することができます。

 

定年退職後に独立開業したいと60代、70代で検討されている方も一定数いるのが特徴的です。

 

但し、司法書士試験は難易度の高い問題が多く出題されますので、受験するなら若いうちの方が圧倒的に有利です。遅くても40代までには勉強開始しておきたいところです。

 

年齢・性別データ

 

平均年齢 最高齢 最年少 男女比
38.77歳 80歳 1名 19歳 1名 男性77.1%、女性22.9%

※法務省「平成30年度司法書士試験の最終結果について(資料)」

 

平均年齢を見るとサラリーマンで言えば中堅級の年齢層になります。

 

そして一番驚くのが合格率3%~4%の超難関試験に80歳が合格していることです。何歳になってからでも合格のチャンスはありますので、60代、70代の方は年齢を理由に諦める必要はないでしょう。

 

合格までの受験回数

 

受験回数 割合
1~4回 42%
5~9回 41%
10回以上 15%

※LEC東京リーガルマインド「2017年口述模擬試験アンケート」より

 

合格者の半数以上は5回以上受験しているという衝撃な事実・・・。1回、2回、3回くらい落ちるのは当たり前ですので、「私には無理だ・・・」なんて諦める必要はありません。

 

そしてもっと衝撃的なのは10回以上受験してやっと合格された方が15%程度いるということです。

 

司法書士試験は不合格になっても粘り強い受験生が多いのが特徴的になります。また、何度も受験を経験している猛者たちが多く再チャレンジしていることで受験生1人一人のレベルは非常に高いと言えます。

 

但し、注意が必要になるのは上記の合格までの受験回数割合については予備校組、独学組の両方合わせた時の割合になります。

 

予備校を利用すれば短期間で合格される割合が大幅にアップすると予想できます。司法書士で独学で勉強されている方は上記の事実を踏まえて、早急に予備校を検討してみてください。

 

司法書士VS他資格と難易度比較

 

78 司法試験
77 予備試験
70 公認会計士
69 不動産鑑定士
68 弁理士
67 司法書士
66 税理士
60 土地家屋調査士/一級建築士
59 中小企業診断士
57 社会保険労務士/測量士
56 行政書士/二級建築士/測量士補
55 マンション管理士
54 宅建士

 

 

 

 

不動産鑑定士、弁理士、司法書士の3資格については年度によって偏差値順位のバラつきがありますので、ほぼ同等レベルと考えて良いでしょう。

 

税理士は科目免除制度がありますので、計画的に勉強しやすいのが特徴的になります。合格難易度で考えると司法書士の方が上です。

 

公認会計士、予備試験は司法書士より若干難易度が高いです。司法試験と比較すると歴然とした大きな差があります。

 

よく、司法書士と行政書士・土地家屋調査士の難易度が比較されていますが、ハッキリ言って比べ物にならないくらい司法書士の方が難しいです。

 

司法書士の難易度を総合判定!

 

※Sランク~Fランクで分けています。Sランクが最難関です。

 

項目 難易度判定
合格率 S評価
受験生の偏差値 A評価
受験生の学習環境 B評価
平均勉強時間 A評価
受験者の口コミ A評価
管理人分析 A評価
総合判定 偏差値67(A評価)

 

合格率に関して言えば間違えなく最高評価のSランクです。これについて異論はないでしょう。

 

続いて受験生の偏差値レベルについてですが、正直データが少ないのでそれほど正確ではありません。

 

但し、東京大学法学部出身者が多く受験しているか?と言われれば答えはNOです。さらに受験生の大半は30代・40代なので学習能力のピークはとっくに過ぎています。なのでSランクはあり得ないとして、Aランクにしました。

 

続いて受験生の学習環境についてですが、司法書士試験は社会人で働きながら勉強されている方の割合が多いです。

 

勉強時間の確保という点で学習環境について優れているとは言えないのですが、予備校利用率が他の資格試験に比べて高いです。総合的に判断してBランクにしました。

 

”平均勉強期間”に関して言えば5回以上受験をして合格されている方が多数いるのでSランクレベルと言えるでしょう。但し、前述にも記載しましたが、司法書士の受験生は社会人の割合が多いことから平均合格期間が長くなっています。”平均勉強時間”に関して言えばAランクが妥当でしょう。

 

その他、2ch/ヤフー知恵袋などインターネットの口コミ、管理人独自の徹底分析を考慮して「偏差値67(A評価)」に決定しました。

 

 

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