山形県庁職員採用の難易度・年齢別の年収モデル
東北地方の日本海側に位置している山形県は、日本百名山に数えられる秀麗な山々に囲まれ、置賜、村山、最上、庄内の4つの地域に大きく分けられています。そして、全国生産量の7割を占める「さくらんぼ」の都市として有名です。
ここでは、山形県庁採用試験を検討している方のために、大卒、高卒等の試験難易度をはじめ、職員の平均年収や学歴別の給与、給料などもまとめていますので参考にして下さい。
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山形県職員採用試験の難易度を徹底検証!
求める人材像
- 公務員として必要な倫理観と使命感を持ち、自らを高める努力を続け、周りから信頼される人
- 組織の中で自らの責任を自覚し、目標達成に向けて粘り強く行動することができる人
- 様々な人と関わり、対話し、協働して課題解決に取り組むことができる人
採用試験の情報
大卒程度 | 行政、警察行政、病院経営、福祉・心理、総合土木、建築、化学、一般農業(農業)、一般農業(畜産)、林業、水産、電気、電子情報 |
---|---|
短大卒程度 | 保育士 |
高卒程度 | 行政、警察行政、総合土木、海事(機関)、研究技能員(農林業務員) |
社会人 | 行政、行政(ICT)、行政(国際・観光)、総合土木、林業、獣医師、薬剤師 |
障がい者対象 | 行政 |
警察官 |
警察官A(男性)、警察官A(女性)、警察官A(武道指導・柔道)、警察官A(武道指導・剣道) |
その他 | 市町村立学校事務職員、助産師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、臨床工学技士、視能訓練士、看護師、保健師、管理栄養士、獣医師、薬剤師 |
※R5年採用試験実施
山形県庁は、大卒、短大卒、高卒、社会人、障害者区分に大きく分けて試験が実施され、そのほか、獣医師、薬剤師、保健師、栄養管理士など有資格の選考試験が行われました。特に大卒程度においては幅広い職種が募集され、また、社会人の行政は、一般枠のほかに、CTや国際・観光の選考枠を設けています。受験生が学校で専攻していた分野や得意とする知識を生かして受験することができます。
山形県庁の各職種試験難易度ランク
ここでは、行政&事務職をはじめ、警察官、技術職(土木、建築、電気、化学、農業、他)、有資格など、大卒、短大卒、高卒、社会人それぞれの採用試験の難易度を倍率と試験内容から総合的な観点からA~Dまでランク付けしてみましたので参考にして下さい。
Aランク(偏差値60以上) |
なし |
---|---|
Bランク(偏差値59~55) |
・大卒(行政・警察行政) |
Cランク(偏差値54~50) |
・大卒(病院経営、福祉・心理、総合土木、建築、化学、一般農業(農業)、一般農業(畜産)、林業、水産、電気、電子情報) |
Dランク(偏差値49~45) |
・警察官A |
Eランク(偏差値44~40以下) |
・警察官B |
※各ランクの相当するレベル
山形県職員試験で最も難易度が高いのは大卒程度の一般行政で、次いで倍率が例年高めの警察行政についてもBランクに位置づけしました。また、試験自体はそれほど難しくはありませんが、R4年度は社会人一般行政15.0倍で、選考の管理栄養士も14.0倍と倍率が非常に高いためBランクにしています。
そして、大卒程度の技術職、有資格、短大卒の保育士はCランクで、高卒の一般行政、警察行政についてもやや倍率が高めなのでCランクに位置づけしています。また、技術職は、学校で専攻してきた経験のある方では、それほど難しい試験ではないと思いますので、それぞれ試験区分の行政よりもワンランク下に位置づけしています。
一般行政&警察官の過去3年間の倍率
R4 | R3 | R2 | |
---|---|---|---|
一般行政(大卒枠) | 3.8 | 3.8 | 4.8 |
一般行政(高卒枠) | 4.1 | 4.7 | 10.6 |
一般行政(社会人枠) | 15.0 | 4.2 | ー |
警察官A | 4.0 | 4.9 | 4.5 |
警察官B | 4.2 | 6.2 | 4.8 |
山形県は東北エリア県庁で平均並みの倍率!
山形県職員(行政)は、大卒、高卒は4~5倍、社会人はR3年度が初めての社会人枠ということから4.2で落ち着いていますが、R4年度は高倍率になっています。それぞれの試験区分は、近郊の県庁職員のなかで平均並みの難易度かと思われますが、倍率はやや高めになるので簡単に合格できる試験ではないようです。
一般行政の試験内容!対策まとめ
- 通常の行政職は、知事部局、教育委員会(県立学校を含む。)、企業局又は病院事業局等の各機関に勤務し、行政事務に従事します。
- 行政(ICT)は、ICT利活用施策の企画立案及び推進並びに庁内各種システムの開発・運用等に関する事務に従事します。
- 行政(国際・観光)は、主に知事部局の各機関に勤務し、海外関係機関との連絡調整業務などの国際交流関係の事務に従事します。
大卒 | 社会人 | 高校卒 | |
---|---|---|---|
第1次試験 |
教養試験(多肢選択式) |
書類審査・教養試験(多肢選択式) | 教養試験(多肢選択式) |
第2次試験 |
1回:論文試験・人物試験(適性検査) |
論文試験・人物試験(個別面接) |
1回:作文試験・人物試験(適性検査) |
最終合格者は2次試験の得点の高い順に決定!
山形県職員(行政)採用試験は、1次試験、2次試験が実施され、最終合格者は第2次試験の試験種目についての結果に基づき決定します。ということで、1次試験の筆記試験は2次試験までの通過点になり、満点または高得点の必要はありません。ただ、各試験種目には合格基準があり、1つでも基準に達しないものがある場合には不合格になるので、ボーダーラインの6割以上とれるよう対策しておくと良いでしょう。
大卒程度は1次合計300点、2次合計600点!人物評価のウエイトが高い試験
第1次試験
- 教養試験150点:一般的な知識及び知能について、大学卒業程度の筆記試験(題数50題、時間150 分)
- 専 試験150点:行政職に応じた専門的な知識、技術その他の能力について、大学卒業程度の筆記試験(題数40題、時間120 分)
第2次試験
- 論文試験 100点: 総合的な判断力、思考力その他の能力についての記述式による筆記試験(制限字数1,000 字、時間60 分)
- 人物試験 合計500点:口述による個別面接1回100点、2回300点、集団討論100点及び適性検査
大卒の行政試験は、1次に筆記試験が行われ、2次試験については2回実施しているのが特徴的です。1回目に論文・適性検査が行われ、2回目に個別面接2回、集団討論1回行うなど、試験内容からみても人物重視の採用試験と感じられます。
社会人行政は、大卒同様に人物重視の試験
第1次試験
- 書類審査 100点:アピールシートに基づく書類審査
- 教養試験 200点:一般的な知識及び知能について、大学卒業程度の筆記試験(題数50題、時間150分)
第2次試験
- 論 試験 100点:総合的な判断力、思考力その他の能力についての記述式による筆記試験(制限字数1,000字、時間60分)
- 人物試験 400点:口述による個別面接及び適性検査
社会人は、1次合計300点、2次合計500点の配点になりますが、合計800点のうち、教養試験は200点になります。残り600点は書類審査(アピールシート)や論文、面接試験になるので、やはり人物評価に重点を置いた採用試験になります。
高卒程度は教養&作文・面接試験対策が必須
第1次試験
教養試験 300点:一般的な知識及び知能について、試験区分に応じて短大卒業程度又は高校卒業程度の筆記試験(題数50題、時間120分)
第2次試験
- 作文試験 100点:文章による表現力、課題に対する理解力、その他の能力についての記述式による筆記試験(制限字数1,000字、時間60分)
- 人物試験 400点:適性検査及び口述による個別面接
高卒程度試験は、教養試験の配点が他の試験区分に比べて配点が高いので、まず、1次突破するためにもボーダーライン以上の点数がとれるよう十分に対策しておく必要があります。また、同時に作文、面接試験に向けて万全な体制で臨めるよう準備しておくことが大切です。特に個別面接については、自己アピール、面接官からの質問に柔軟に受け答えできるよう繰り返し練習しておくと良いでしょう。
山形県職員(一般行政職)の年収・給与・賞与について徹底調査!
平均年収 584.1万円
平均年齢 43.5歳
平均給料月額 330,800円
平均給与月額 411,800円
平均ボーナス 155.1万円
平均諸手当総額 81,038円
平均退職金 2243.2万円
※2022年実績
山形県職員の年収は高い?安い?
2位/山形県全36自治体
497位/全国地方公務員(全1788自治体)
32位/47都道府県庁
山形県行政職の年収は、全国の都道府県のなかでは低い水準になりますが、県内自治体のなかでは2番目の高さを誇り、全国地方公務員のなかでも高めの水準となっています。そして、全国平均年収461万円の一般サラリーマンや、山形県の平均所得(年収)333万円に比べてもかなり高額であると感じられます。
職員の初任給
大卒 188,100円
高卒 156,300円
社会人(大卒後10年間の職務経験) 231,800円
※R5年4月1日時点
※初任給のほか、勤務内容によって、調整額、特殊勤務手当が支給。
※また、扶養手当、住居手当、通勤手当、時間外勤務手当、期末・勤勉手当等の諸手当がそれぞれ支給要件に応じて支給
経験年数&学歴別平均月額給料モデル
経験年数10年 | 経験年数20年 | 経験年数25年 | 経験年数30年 | |
---|---|---|---|---|
大学卒 | 32歳 268,100円 | 42歳 360,300円 | 47歳 388,400円 | 52歳 405,100円 |
高校卒 | 28歳 228,100円 | 38歳 309,200円 | 43歳 346,500円 | 48歳 382,100円 |
※令和4年4月1日時点
学歴による給料、年収の格差が気になる方もいるかと思いますが、山形県庁においても同じ経験年数であればやはり大卒のほうが高卒に比べて高い給料を得ています。山形県行政職は、初任給で約3.2万円の差があり、経過10年になると約4万円、20年経過で5万円で、経過10年~20年の間はかなり給料の差が開いているのが特徴です。そして、徐々に給料の差が縮まり、30年後では約2.3万円となっています。
また、年齢だけでみると大卒42歳と高卒43歳で比較するとわずか約1万円の差になります。それに役職手当等などが加算されることで大卒のほうがやはり高めの給料であると思われます。ただ、生涯年収で考えると、大学でかかった費用を考慮すると高卒も大卒もそれほど変わらないと思われます。
級別職員の年齢及び給料
等級 | 職務内容 | 1号給~最高号給の給料月額 | 職員割合 |
---|---|---|---|
1級 | 20代 主事・技師 | 147,700円~252,500円 | 16.9% |
2級 | 20代後半 主任主事・主任技師 | 198,300円~310,500円 | 8.8% |
3級 | 20代後半~30代 係長 | 234,700円~357,300円 | 15.8% |
4級 | 30~50代 業務名を冠する主査 | 267,800円~389,000円 | 22.5% |
5級 | 30~50代 課長補佐 | 294,200円~401,200円 | 22.7% |
6級 | 40~50代 課長 | 325,200円~418,600円 | 8.1% |
7級 | 50代前半 主管課長 | 370,100円~454,100円 | 3.1% |
8級 | 50代半ば 部次長 | 416,600円~478,400円 | 1.6% |
9級 | 50代半ば~後半 部長 | 468,000円~538,600円 | 0.4% |
※令和4年4月1日時点
山形県庁の事務職員数3831人
山形県行政職は、主に新卒採用者から20代の職員が1級の主事・技師に属し、20代後半になると主事に昇任し、10年後の30代になると係長、その後主査、課長補佐に昇任します。これは大卒、高卒に限らず、順調に職務に従事していれば昇任できる役職でもあります。
そして、6級の課長になると多くが大卒職員になりますが、能力次第では一部高卒職員も上りつめることも可能です。ただ、7級になると全体の3.1%、8級は1.6%、9級は0.4%で大卒でもほんの一握りの職員が昇級できる役職になります。最高等級の部長になると1000万円以上の平均年収が見込めると思われます。
山形県職員(行政職以外)の給与、平均年収を調査!
職種 | 平均年齢 | 平均給料月額 | 平均給与月額 |
---|---|---|---|
技能労務職 | 52.8歳 | 336,600円 | 376,700円 |
高等学校教育職 |
47.0歳 | 365,900円 | 398,100円 |
小・中学校教育職 | 44.3歳 | 365,900円 | 398,100円 |
警察職 | 38.7歳 | 323,200円 | 439,900円 |
山形県職員の平均年齢は、行政職43.5歳に比べ、技能労務職は50代と高く、教育職においてもやや高めとしています。そして、警察職は平均年齢が若く、給料は低いですが、諸手当等を含む給与月額においては、全職種のなかで最も高い金額になっています。
教育職&警察官の年齢別給料モデル
初任給 | 30歳 | 40歳 | 45歳 | 50歳 | |
---|---|---|---|---|---|
高等学校教育職 |
207,400円 | 31万円 | 38.5万円 | 44.5万円 | 45.5万円 |
小・中・幼教育職 |
207,400円 | 30.5万円 | 38万円 | 44万円 | 45万円 |
警察官A |
212,000円 | 27.5万円 | 36.5万円 | 43.5万円 | 44万円 |
警察官B |
172,000円 | 27万円 | 34.5万円 | 37万円 | 42万円 |
山形県職員(大卒)のなかで、教育職、警察職は、初任給こそ警察官のほうがやや高めとしていますが、30歳、40歳、50歳になると教育職のほうが高くなっています。ただ、警察職は教育職よりも諸手当が充実しているので、月額給与にすると同等かそれ以上、見込めると思われます。
そして、どの職種も採用して10年目は徐々に給料UPし、30~40歳あたりが最も給料UP率の高い年代になります。その後、ゆるやかに給料が上がるもの50歳以上になると微々たる程度の給料UPという感じになります。
また警察官は大卒、高卒の初任給こそ、約4万円の差はあるもの、年齢で比べるとそれほど変わらない給料となっています。しかし、昇進・昇級のスピードは大卒のほうが早く、管理職手当などを含めるとやはり、大卒のほうが高い年収が見込めると思われます。
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