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公務員試験の体力試験とは

 

受験された方であれば知っていると思いますが、公務員試験の中には体力試験(体力検査)が存在する職種も存在します。

 

全ての公務員試験で実施されている訳ではなく、概ね公安系公務員で能力として求められることがあります。

 

「体力試験あり」の公務員試験一覧

 

  1. 警察官
  2. 消防士
  3. 自衛隊
  4. 刑務官
  5. 海上保安官
  6. 入国警備官
  7. 皇宮護衛官
  8. 衆議院職員(衛視)
  9. 参議院職員(衛視)

 

海上保安官辺りまでは知っている人が多いと思いますが、⑥~は聞いたことが無いという方もいると思います。

 

簡単に言えばこれから「公安系公務員」と呼ばれる職種になります。警護、救出、捜索、護衛、訓練など一定以上の体力が必要になる職業になりますので、種目の中に体力試験が用意されているのが一般的になります。公安系であればほぼ100%避けて通れない道であると思っておいた方がいいでしょう。公安系の場合ですと「体力試験なし」を探すのは困難です。

 

事務・行政職は「体力試験なし」が一般的

 

先ほども説明した通り、全ての試験で実施されている訳ではなく、ある程度の運動能力が必要な職種に限られています。

 

一般的は市役所、県庁、国家公務員行政職などでは「体力試験なし」が普通です。

 

デスクワークの職種でも状況によってはある程度は肉体的に丈夫である必要もありますが、実際にはそれ以外の部分で合否が決められている状況になります。

 

体力試験の種目内容や不合格基準について

 

全国各地で一律の内容で実施されている訳ではなく、自治体で独自の種目カリキュラムが作成されています。

 

警察官・消防士別にいくつかの採用試験をピックアップしてみました。また、体力試験は一定ラインを超えると必ず試験突破できるという「合格基準点・合格ライン」は存在しないケースがほとんどですが、「不合格基準・不合格ライン」は定められていることが多いので受験する方は練習・特訓など対策をする上で目安にするといいでしょう。

 

警察官の体力試験について

 

種目と実施方法まとめ

 

腕立て伏せ・・・①両手の間隔を肩幅と同じに取り、両足をそろえ、腕は床に対して垂直に立て、概ね90度くらいまで曲げ、完全に肘が伸びるまで戻す。 ②おおむね2秒に1回のペースで実施し、何回できるか測定する。 ③男性は40回、女性は30回までカウントする。

 

上体起こし・・・①両ひざを曲げ、あおむけに寝た姿勢で、両手を軽く握り、両腕を腕の前で組む。②「始め」の合図で両ひじと両ももがつくまで上体を起こす。③30秒間で何回上体を起こすことができるかを測定する。

 

反復横跳び・・・①1メートル間隔に引かれた3本のライン上でサイドステップする。②それぞれのラインを通過するたびに1回とする。③20秒間で何回サイドステップすることができるかを測定する。

 

握力・・・①直立の姿勢で握力計を身体や衣服に触れないようにして力一杯握りしめる。 ②左右2回ずつ測定する。

 

立ち幅跳び・・・①つま先が踏み切り線の前端にそろうように立ち、両足で踏み切って前方へ跳び、跳躍した距離を計測する。②2回実施する。

 

不合格基準

 

腕立て伏せ・・・男性19回以下、女性5回以下

 

上体起こし・・・男性21回以下、女性15回以下

 

反復横跳び・・・男性39回以下、女性32回以下

 

握力・・・男性32㎏以下、女性19㎏以下

 

立ち幅跳び・・・158cm以下、女性116㎝以下

 

参照元:http://www.pref.shizuoka.jp/zinzi/employ/index.html (静岡県警察官採用試験ページ)

 

その他、いくつかの体力検査の内容を確認してみました。

 

警視庁採用試験

 

腕立て伏せ、バービーテスト、上体起こし、反復横跳び

 

千葉県警察官採用試験

 

腕立て伏せ、反復横跳び、垂直跳び、握力

 

香川県警察採用

 

反復横とび、20mシャトルラン、握力、腕立て伏せ、上体起こし

 

得点基準が明記されているケースもある!

 

香川県警察官採用試験の場合ですと種目ごとの得点基準(素点)が公式サイトに掲載されてしましたので、参考にしておくとよいでしょう。

男性

 

反復横とび・・・36回以下0点、37~42回10点、43~48回20点、49~54回30点、55回以上40点

 

20mシャトルラン・・・31回以下0点、32~52回10点、53~73回20点、74~94回30点、95回以上40点

 

握力・・・35kg以下0点、36~42kg10点、43~49kg20点、50~55kg30点、56kg以上40点

 

腕立てふせ・・・14回以下0点、15~24回10点、25~33回20点、34~41回30点、42回以上40点

 

上体おこし・・・17回以下0点、18~21回10点、22~25回20点、26~29回30点、30回以上40点

 

女性

 

反復横とび・・・30回以下0点、31~35回10点、36~41回20点、42~46回30点、47回以上40点

 

20mシャトルラン・・・18回以下0点、19~32回10点、33~46回20点、47~61回30点、62回以上40点

 

握力・・・19kg以下0点、20~24kg10点、25~29kg20点、30~34kg30点、35kg以上40点

 

腕立てふせ・・・8回以下0点、9~17回10点、18~26回20点、27~35回30点、36回以上40点

 

上体おこし・・・9回以下0点、10~13回10点、14~17回20点、18~21回30点、22回以上40点

 

参照元:https://www.pref.kagawa.lg.jp/police/saiyou/exam/point.html (香川県警察官採用試験ページ)

 

消防士の体力試験について

 

各自治体の種目内容をまとめてみました。

 

神戸市消防士採用試験

 

握力、反復横とび、上体起こし、腕立て伏せ、20mシャトルラン

 

新潟市消防士採用試験

 

握力、腕立伏臥腕屈伸、反復横とび、上体起こし、立ち幅とび、長座体前屈、シャトルラン

 

大阪市消防士採用試験

 

握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とび、20mシャトルラン、立ち幅とび

 

持久力が重要視されている

 

消防官は警察官の比べて高確率で20mシャトルランなど持久走種目が用意されています。

 

警察官は筋力系、消防士は筋力+持久力が求められていることが分かります。

 

一般的に体力検査で求められるレベルは警察官より消防士の高いのが特徴的になります。

 

なお、上記の例では掲載されていませんが、懸垂があるケースもありますので、シッカリと準備しておくことをおすすめします。

 

懸垂は運動能力が高い方でも1回もできない人がいるくらい「苦手」、「得意」が分かれる傾向がありますので、体育会系の部活経験者も注意が必要になります。

 

体力試験対策の準備やコツ

 

苦手分野を早期対策

 

野球、柔道、サッカー、剣道、陸上、バスケットボール、ラグビーなど部活動を経験されている方であればそれほど難しい試験ではないはずです。但し、「握力は自信があるけど、走るのは苦手」というケースもあるでしょう。もちろん、その逆もがありますが、大切なのは合格基準レベルに試験本番までに達することです。

 

最低基準が設けられている自治体も多いので、それを下回ると落ちてしまうことになります。そうならないためにも試験本番の半年前から徐々にトレーニングを開始するといいでしょう。

 

勉強→トレーニング→勉強→勉強・・・みたいな感じですね。逆に全て満点を取れる実力を持っているのであれば直前にある程度の準備トレーニングで調整するだけでよいので、対策する必要性はほとんどないと言えます。

 

Q&Aコーナー

 

スポーツジムに通う必要はありますか?

自宅トレーニングで十分に対策することは可能ですので、必ずスポーツジムに行く必要性はないでしょう。
1人で黙々と運動するのが苦手な場合はモチベーション維持のために利用するのも1つの手です。

 

勉強が全くできなくても、運動が出来れば合格できますか?

無理です。
基本的に体力試験は2次試験で実施される傾向がありますので、1次試験の筆記試験に合格するのが最優先です。勉強が苦手な方は特に頑張らなければいけません。

 

「筆記試験」、「面接試験」、「体力試験」の中で一番重要なのは?

全て重要です。配点比率が高い順番は下記の通りになります。
①面接試験②筆記試験③体力試験

 

体力試験は一番配点比率が低い採用試験が多いです。但し、総合得点で最終合格を決めるので筆記試験がそれほど高得点でなくても体力検査で挽回できる可能性はあります。

 

帰宅部です。トレーニングを頑張れば突破できますか?

努力次第で十分に可能です。公務員試験の体力試験は概ね努力をすれば大抵の人が到達できる基準レベルになります。
これまでにほとんど運動をしてこなかった人でも毎日コツコツ練習・トレーニングをすることで高得点を狙うこともできるでしょう。
但し、運動が苦手の場合は遅くても半年前くらいから対策を開始したいところです。