旭川市役所採用の難易度・年齢別の年収モデル

 

昨年市政施行100年を迎えた旭川市は、人口32万人の中核市として発展。また、北北海道の拠点都市として、豊かな自然のなかにも教育、医療、交通といった都市機能が充実している街です。

 

そして、市民の生活を支えるため、25の部局(令和4年4月1日現在)で構成される旭川市役所は、職員数は総勢3002人(そのうち一般行政職1552人)が税、子育て、福祉、教育など、あらゆる分野でまちの抱える課題の解決に向けた取り組みを行っています。

 

そこで、将来、公務員として旭川市で働きたいと思っている人のなかには、試験の内容や難易度、また年収が気になる方もいることでしょう。そして、公務員受験先で北海道各自治体等で迷われている方もいるかと思われます。ここでは、採用試験だけでなく、給料、賞与、年収、退職金など旭川市職員についてまとめていますので参考としてご覧ください。

 

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旭川市職員採用試験の難易度を徹底検証!

 

市役所の仕事は多岐にわたり、仲間はもとより市民からも理解や協力を得ることが必要不可欠であることから、相手の立場になって考え、行動できる力が重要です。旭川市役所では、職員一人一人が目指し、保ち続ける理想の姿として、次の人物像を掲げています。

 

旭川市が求める職員像

  1. チャレンジ精神旺盛な未来志向
  2. 市民目線に立った協働志向
  3. 多様性を認め合うチームワーク志向

 

採用区分・職種・受験資格等

 

大卒の部

・事務(一般行政・社会福祉)、技術(土木・建築・電気・機械 )
・大学卒の 30 歳以下の方向け。

社会人の部
(UIJターン枠・社会人一般枠)

・事務(一般行政)、技術(土木・建築・電気・機械 )
・職務経験 5 年以上の方向け。採用予定日時点で27歳から60歳までの方

専門職の部

・技術(金属)
・大学卒及び高専卒又は職務経験者の方向けの採用試験

資格職の部

・保健師・保育士
・保健師、保育士の方向けの採用試験

資格職の部

・獣医師・栄養士・臨床検査技師
・獣医師の方向けの採用試験

短大卒・高校卒の部

・事務(一般行政)、技術(土木・建築・電気・機械 )
・短大卒の 28 歳以下、高校卒の 26 歳以下の方向け

障害のある方の部

・事務(一般行政)
・障害がある方向け

消防職員(大卒) 大学等(大学院を含む。短期大学を除く)を卒業又
消防職員(短大卒・高卒)

・短期大学等(高等専門学校を含む。)を卒業または卒業見込の方
・高等学校等を卒業若しくは卒業見込みまたはこれと同等以上の学歴を有する方

 

旭川市の職員採用試験は、学歴や職務経歴などに応じて試験区分を設けており、多様な人材を確保したいと考えているため、出身地域等にかかわらず、人物重視による積極的な採用を行っているのが特徴です。

 

大学卒の部では初期選考での教養試験を廃止し、受験者全員と面接(オンライン)を行っています。そして、すべての試験区分において、電子申請での申し込みとなっています。ただし、インターネット環境がない等の理由で電子申請が困難な場合は、専用の用紙により申込受付を行っています。希望者は、申し込み締め切りの10日前までに人事課へ連絡することで専用の用紙を発行してくれます。

 

事務(一般行政)の試験内容!対策まとめ

 

旭川市職員の事務は、税・福祉・経済など市政の様々な分野における行政事務の業務を行う仕事です。主に大卒、社会人、短大・高卒の区分に分けて試験が行われ、大卒、社会人は三次試験まで、短大・高卒は二次試験により最終合格者が決定されます。

 

大卒 社会人 短大卒・高校卒
第1次試験 個人面接試験・書類審査試験 個人面接試験・書類審査試験 教養試験・書類審査試験
第2次試験 適性試験(SPI3-U) 適性試験(SPI3-U) 個人面接試験・集団面接試験
第3次試験 個人面接試験 個人面接試験 なし

 

大卒・社会人枠試験の特徴

 

  1. 社会福祉、土木、建築、電気、機械等の技術職については専門試験が課せられますが、一般行政の筆記試験は適性試験(SPI3)のみで、一次試験から三次試験まで一貫して人物重視した試験内容
  2. 二次試験の適性試験(SPI3-U)は、「思考力/判断力」「新しい知識の吸収力」「コミュニケーション能力」「応用力」などの基礎となる能力に関する択一式試験/約65分
  3. 三次試験の個人面接試験は人物などについての個人面接試験

 

SPI対策が必須!積極的な自己PRが合格のカギ

 

大卒・社会人枠の採用試験は、二次試験の適正検査でかなり振るい落とされてしまうので、SPI3対策を十分に行っておくことが大事です。そして、最終試験(三次試験)の個別面接試験に向けた対策も同時に練習しておく必要があります。

 

短大・高卒枠試験の特徴

 

  1. 一次試験の教養試験(2時間)は、時事,社会・人文,自然に関する一般知識並びに文章理解,判断推理,数的推理及び資料解釈に関する能力を問う択一式試験(出題数40題)
  2. 二次試験は、人物などについての個人、集団面接

 

教養試験&面接どちらも十分な対策が必須

 

短大・高卒枠の採用試験は、まずは一次試験に実施される筆記試験(教養試験)に向けた対策を行うとともに、大卒、社会人枠と同じく、人物対策も必須です。短大・高卒は、個別と集団の2回行われるので、どちらにも十分な受け答えができるよう練習しておくことが大事です。

 

事務(一般行政)&消防士の過去3年間倍率

 

R4 R3 R2
一般行政(大卒枠) 5.2 16.3 14.7
一般行政(短大・高卒枠) 3.4 6.4 16.3
一般行政(社会人枠) 25.4 81.5 36.9
消防士(大卒) 5.2 10.3 8.2
消防士(短大・高卒) 10.0 10.3 21.5

 

全体的に高い倍率を推移!北海道内で難易度の高い自治体

 

旭川市職員採用試験の倍率は、大卒においてはR4年度は例外として毎年、高い倍率を推移し、また、社会人枠についても非常に難易度の高い試験となっています。その一方で短大・高卒程度については、比較的、倍率が低く、難易度はそれほと高くはありません。そして、消防士においては、大卒よりも短大、高卒枠のほうが難易度が高いと感じられます。

 

どの区分、職種においても旭川市職員の募集人数は、毎年、数名程度と少なく、それに対し多くの受験生がチャレンジしているので、全体的に高い倍率を推移しているのが特徴です。

 

旭川市職員(一般行政職)の年収・給与・賞与について徹底調査!

 

平均年収 580万円
平均年齢 43.5歳
平均給料月額 325,706円
平均給与月額 404,202円
平均ボーナス 150万円

※2022年度実績

 

全国、北海道(一般行政職)のなかでも高い水準

 

旭川市職員の給与・給料は、全国1788自治体中423位、北海道内全180自治体13位という結果となっており、高水準の年収が見込まれます。そして、一般サラリーマンの全国平均年収461万円に対し、市職員の年収は高く、さらに、旭川市の平均所得(年収)298万2000円に比べるとかなり高額となっています。

 

旭川市役所の退職金(60歳定年退職の場合)は平均2147.1万円

 

サラリーマンの平均退職金は約2,000万円としていますが、大企業は約2500万円、中小企業で約1,100万円と大きな開きがあります。また、大卒や高卒といった学歴や業種によって異なります。定年まで働くことで、安定した給与と賞与、そして退職金を得ることができるのは公務員の強みでもあり、人気の理由になっていると思われます。

 

職員の初任給(令和4年4月時点の給料月額)

 

・大学卒185,200円
・短期大学卒 167,100円
・高等学校卒程度 154,600円
・社会人は職務経験の年数等に応じ決定

上記金額の他に時間外勤務手当,扶養手当,通勤手当,期末・勤勉手当等があります。

 

経験年数&学歴別平均給料月額

 

経験年数10年 経験年数20年 経験年数25年 経験年数30年
大学卒 260,859 円 350,239 円 376,769 円 411,064 円
高校卒 216,275 円 302,363 円 355,400 円 372,238 円

 

大卒、高卒の給料差は、初任給~20年あたりまでは約5万円の差があるもの25年以降になるとその差は約2~4万円となっています。学歴による給料の格差が気になる方もいるかと思われますが、大学にかかった学費を考えると生涯年収においては大卒、高卒ともにそれほど変わらないとも考えられます。

 

社会人一般行政の給与月額モデルケース

 

採用1年目は一般職での採用となり、2年目以降については能力・勤務実績に応じて係長職等への昇任の可能性があります。順調であれば高卒採用10年目で係長、大卒なら課長補佐の昇級が期待できます。

 

28歳 高校卒(職務経験10年で採用された場合の給与月額例)

 

年齢 経験年数 給料月額例
28歳 1年目 初任給 214,300円
30歳 3年目 主任昇任 239,000円
32歳 5年目 主任 250,300円
37歳 10年目 係長職昇任 281,200円

 

35歳 大学卒(職務経験13年で採用された場合の給与月額例)

 

年齢 経験年数 給料月額例
35歳 1年目 初任給 239,300円
37歳 3年目 主任昇任 267,600円
39歳 5年目 係長職昇任 281,200円
44歳 10年目 課長補佐職 331,500円

※ その他手当として,管理職手当,扶養手当,住居手当,通勤手当,期末勤勉手当等があります。

 

級別職員及び給料

 

等級 職務内容 1号給~最高号給の給料月額
1級 係員 146,100 円~247,600 円
2級 係員 195,500 円~304,200 円
3級 主任・係長 231,500 円~350,000 円
4級 主任・係長・課長補佐 264,200 円~387,400 円
5級 課長補佐 289,700 円~393,000 円
6級 課長 319,200 円~410,200 円
7級 課長・次長 362,900 円~444,900 円
8級 次長・部長 408,100 円 ~468,600 円
9級 部長 458,400 円~527,500円

 

旭川市(一般行政職)は係員約15.3%、主任・係長クラス24.7%、主任・係長・課長補佐クラス40.3%で全体の約8割がこれらの等級に従事しています。そして課長補佐から課長、次長、部長クラスは全体の約2割で、次長、部長だけでみると51人(全体の8%)とわずかとなっています。

 

短大・高卒程度の試験で採用された場合、頑張り次第では課長クラスまで上がることも可能ですが、次長、部長クラスになると大卒の方が昇級しているのが実情です。

 

そして、上記は期末手当・勤勉手当といった賞与は含まれておらず、また様々な手当なども含めると最高等級の部長になると1,000万円近い年収が見込めると思われます。

 

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